教職入門

未来に生きる子どもたちを育てる教員になろう!

教育実習生に実習を受ける心構えについて話すのは、校長の役割です。教育実習ノートの校長講話の欄に、すばらしい記載をした実習生がいました。原文通り、紹介します。

5月12日、実習の初日に浅見校長からお話を頂いた。まず、教育実習を行う姿勢として3つのことを学んだ。1つ目は、社会人、一人の大人としてけじめある態度で臨むこと。2つ目は、守秘義務を必ず守ること。3つ目は担当の先生の指示に従い、悩んだり困ったりすることがあれば必ず相談するということである。この3つは大学でも何度も注意を喚起されてきたことである。3週間の実習はもちろんのこと、将来教員を目指す者として必ず守る決意である。

次に”教育”とは何かという質問から、教職がどういうものなのか、お話を頂いた。中でも一番印象に残ったのは英語の education と instruction、どちらも教育という意味があるが、その違いに注目をしたお話である。education の中には”外に”という意味の英語が含まれており、もっているものを外に出す、つまり「子どもたちの良さを引き出し、夢の実現につなげる」意味で「教育」の意味が強いというお話であった。その上で教員は子供たちの為に何をしているのかを学ぶのが教育実習の役割の一つだとおっしゃっていた。また、教育を行い、子供たちの成長の手助けを行うために教師としての心構えについて教えて頂いた。教師が生徒の心身の成長に大きな影響を与えることから、教育者、教え育てる人としての自覚と責任が必要であり、実践的指導力とともに、強い使命感と、尊敬と信頼を得る人間であることが求められると学んだ。

次に、教え育てることは生徒をよく知ることから始まるため、生徒を見つめる努力、生徒理解が大切だと学んだ。生徒は、すばらしい長所や伸びようとする芽をもっており、それを見落とさず的確にとらえ、一人一人との関わりを大切にしていくのが教師の役目である。深い愛情を注ぐだけではなく、時には厳しく叱ることも必要となるが、生徒の心に響く指導を行うために、日頃から生徒の目の高さで指導し、時間や感動を共有することで、共感し信頼関係を築き上げる。教師と生徒が人間的に触れ合うことで確かな指導が行えることを学んだ。

人間的な関係を築くだけでなく、授業の専門家として、生徒にしっかりと学力をつけさせる指導力も教員には求められる。学力をつけさせる良い授業とは、単に興味・関心をひく、面白い授業ではなく授業の前後で子供たちの変化、成長が目に見えるような授業だとおっしゃっていた。そうした授業を作るためには、子供の様子や実態を把握した上で、教材研究をしっかり行い、工夫ある授業を行うことが大切であり、それと同時に、日々積極的に授業研究に取り組み、自ら向上しようとする、学び続ける姿勢が必要だと教えて頂いた。このお話の中で、”ベテランの教員”とは、10年続けている教員ではなく、10年学び続け、積み重ねを行ってきた教員であるという浅見校長先生のお話が強く印象に残った。

最後に学校は組織体であり、学校の教育目標実現の為に、先生方は組織として協力し、日々職務に取り組んでいるとお話があった。学校が組織で動いており、一人でできないこともあることから、学校の仕事にはチームワークが重要であり、報告・連絡・相談を徹底し、共通理解の下で協働することが求められる。そして、教師間の人間関係を大切にする協調性の重要性を改めて感じた。

教職は求められることが多く、生徒に与える影響から責任も非常に大きい仕事だと言える。しかし、自分の学んできた全てのことを生かせ、子供たちの心の中に残すことができる。それが教職の面白さであり、子供たちの為に全力を注ぎたいと考える人にとってこれ以上の仕事はないと思った。

 

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